みさきめぐり

第5集   2004-09-12

(27)長井


長井

三浦市から再び横須賀市に戻りました。 港から陸に上がり、長井の住宅街と反対側にさらに上っていくと見晴らしのいいところに出ます。

長井から長者ヶ崎

和田長浜海水浴場の上に見えるアンテナがこれです。 三浦半島はかつて軍事的要衝だったためか通信施設がいたるところにあります。 この施設を囲むフェンスには英語併記(というか日本語併記)の注意書きが貼られています。 米軍のレーダー施設のようです。

米軍レーダー施設

というようにアンテナを見に来たわけではありません。

長井付近を地図で見ると不自然な地形に気がつきます (mapion地図へリンク)。 果てしなく続く直線道路となぜかある航空無線標識。 ネットで調べてみると、ここは長井飛行場跡地であることが分かりました。 それで今回、滑走路跡を歩いてみて昔の飛行場の情景を想像してみようと考えたのです。

地図から憶測すると滑走路方位は02/20、延長は1300m。 海を隔てた大島空港(03/21、昔1200m現在1800m)とよく似ています。

しばらくこのあたりをうろうろしてみても、滑走路跡らしき道が見つかりません。 道路工事や何かの造成工事が行われています。

長井海の手公園建設工事

このような看板を見つけました。 この付近は長井海の手公園という大規模公園を建設中とのこと。 来春、2005年4月に開園するようです。

公園建設によって、飛行場の面影は残るのでしょうか。 飛行場もそうですし、米軍に接収された後の米軍住宅など、数々の歴史を刻んだ地でもあります。 見晴らしのいい公園ができるのはうれしいのですが、こういった歴史的なものが消えるのであれば残念なことだと思います。


飛行場跡地を訪ねる

いきなり長井に来た目的が失われてしまったのですが、見晴らしのいい台地ということには変わりありません。 まずは滑走路南端から今日来た道を振り返ります。 この崖の下は佃嵐崎です。

滑走路南端

あぜ道に入り、このあたりで一番高いところに来ました。 久里浜にある横須賀火力発電所の煙突が見えています。

久里浜方面

さきほどの米軍レーダー施設です。 畑の中に突如現れる通信施設。 横須賀らしい風景といっていいかもしれません。

畑とレーダー施設

仕方ないので、滑走路跡と平行に走る道路を歩きます。

滑走路跡平行道路

航空無線標識、横須賀NDB(周波数219kHz、識別符号YU)。 NDBとはNon-Directional Beacon(無指向性ビーコン)のことで、飛行機のナビゲーションに必要な施設です。

横須賀NDB

三浦半島は地形が入り組んでおり、平坦な土地はあり得ません。 ここ長井飛行場の建設には相当な労力が必要だったのではないでしょうか。

そういえば、今日通ってきたまっすぐの道も昔は飛行場だったようです(黒崎飛行場)。 それであのようにまっすぐで平坦な地形なんですね。


長井バス停

長井飛行場跡の丘を下って国道134号線荒崎入口交差点に出ました。 結構通行量が多いです。

荒崎入口交差点

今回の終点は長井バス停です。 バスで三崎口駅まで行き、京急で帰ります。

長井バス停

しかしバスがいつまでたっても来ません。 約20分遅れでした。 たぶん横須賀からのバスでしょう。 県道26号横須賀三崎港線はよく混みますからね。

秋に入り空気が澄んできます。 富士山と夕日の絶景を求め、今年中は西海岸を中心にめぐる予定です。

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